今日の小樽 Gallery 2002
新谷保人・撮影
 
 
Gallery 4月
 4月は「水芭蕉」撮影からスタート。朝里川から望洋台へ抜ける豊倉の沢。一時期、ジョギングに凝っていた頃、ここの美しい景色の中を走りたいばかりにわざわざ桜町からひーこら走ってきたものです。雪どけ。雪がなくなると、あっという間にふきのとうが出てきて、水芭蕉が顔を出します。北国の春の始まりです。
 
     
No.01 (豊倉/2002.4.12)   No.02 (豊倉/2002.4.15)   No.03(熊碓川/2002.4.23)
 
     
No.04(旧高田邸/2002.4.20)  No.05(富岡教会/2002.4.20)  No.06(坂牛邸/2002.4.21)
 

 
Gallery 5月
 2002年の4月〜5月は、私にとっては「田上義也」という建築家の発見という意味でも記憶に残る年になりました。この「旧高田紅果邸」の美しさに魅せられるままに、小樽、札幌と、現在に残る田上作品を探してドライブしたことを思い出します。そうか、こういう生き方があったのかという驚きがありました。心のどこかに、俺もこれでやって行けるといった思いが生まれました。それが、今の「スワン社」の身体の一部分になっていると思います。
 
     
No.07 (坂邸/2002.5.1)   No.08 (小熊邸/2002.5.1)   No.09 (余市/2002.5.3)
 
     
No.10(恩根内/2002.5.6)   No.11(啄木忌/2002.5.11)  No.12(啄木忌/2002.5.11)
 

 
Gallery 6月
 6月、世の中はもうサッカーのワールド・カップ一色。その傍ら、せっせと田上義也の建築作品を見てまわる日々でした。「海岸」の写真が多いのはこの時期の小樽の隠れた特徴なのではないかと思います。夏前、別に考えてこう動いているわけではないのですが、なんとなく海岸線の方へ足が向きます。で、本番の夏になってしまうと、今度は、浜で騒いでいる若造やアウドドア・オヤジたちが鬱陶しいので海辺には全然近寄らなくなりますけれど。
 
     
No.13(短大より/2002.6.10)   No.14 (銭函/2002.6.22)   No.15 (銭函/2002.6.22)
 
     
No.16 (余市/2002.6.29)   No.17 (塩谷/2002.6.29)  No.18 (蘭島/2002.6.29)
 

 
Gallery 7月
 7月。ホクレンのカソリン・スタンドで配っている地図がほしいばっかりに、意味なく距離を走り、時間を使っていたような気がしていたけれど… でも、今考えてみれば、身体がこういうストレス発散を求めていたのかもしれません。職場と家の往復の毎日。意味のない兼務仕事。今でも耳の奥に「どんどこざぶんの♪どんざぶん♪」の音頭が鳴っている。
 
     
No.19(蘭島/2002.6.29)   No.20 (潮見台/2002.7.15)   No.21 (妙見市場/2002.7.19)
 
     
No.22 (積丹/2002.7.21)    No.23 (積丹/2002.7.21)   No.24 (積丹/2002.7.21)
 

 
Gallery 8月
 8月。撮影の日にちが変にかたまっているのは、職場の関係で、この日しか撮影することができないから。でも、晴れでも曇りでもこの日しかない…ということは、逆に、正直な、ありのままの夏の小樽を写しているといえるかもしれません。だから、No.29は奥沢十字街のなんということもない通りなのであって、けしてアビーロードではありません。
 
     
No.25 (新光/2002.8.4)   No.26 (稲穂/2002.8.16)   No.27 (朝里ダム/2002.8.17)
 
     
No.28 (水源池/2002.8.17)    No.29 (奥沢/2002.8.17)   No.30 (展望閣/2002.8.17)
 

 
Gallery 9月
 9月。マイカルの倒産。閉店翌日の海はどんよりとした曇り空だった。平成の「竜宮閣」。小樽の街の海辺の建築はどれもこれも奇妙で情熱的。陸(おか)のオフィシャル観光小樽の陰で爆発する黒色火薬の臭い。私はこれを秘かに「ダークサイド小樽史」と呼ぶ。(笑) 古代文字、赤い月、舞踏集団、断崖カーチェイス…、いつの日にか、こんな小樽を描いてみたいものだ。
 
     
No.31(臨海公園/2002.9.1)   No.32(マイカル/2002.9.1)   No.33 (天狗山/2002.9.6)
 
     
No.34 (桜町/2002.9.6)    No.35 (望洋台/2002.9.14)   No.36 (望洋台/2002.9.14)
 

 
Gallery 10月
 去年もそう思った。10月の小樽の青空は凄い。シアン化合物(青酸カリ)という時の、その「シアン」そのものだ。でも、誰も空なんか見上げない。皆、ああ、また雪の季節が始まるのか…と肩をすぼめて通りを小走りに歩いて行く。風は不思議に冷たくない。雪が降ってくるその日まで、雪のことを考えたくない…10月はたそがれの国。
 
     
No.37(潮見台/2002.10.1)    No.38(豊倉/2002.10.19)    No.39(豊倉/2002.10.19)
 
     
No.40 (朝里/2002.10.19)    No.41 (望洋台/2002.10.19)   No.42 (望洋台/2002.10.20)
 

 
Gallery 11月
 10月終わりから11月3日文化の日までの連休のあたりで、小樽の街はたいてい初雪が降る。冬の到来。十年ぶりに司書ひとりの図書館に戻ったカフェ・モーツァルトではありました。9日以降、しばらく消息が絶えるのは、この時期、「スワン社」という小さな会社を立ち上げるためにあくせくして、やはり心の余裕がなかったから。これからの我が身の明日をさもしく考えていたから。
 
     
No.43 (葡萄/2002.11.2)    No.44 (木瓜/2002.11.2)    No.45(旧日銀/2002.11.3)
 
     
No.46(望洋台/2002.11.2)    No.47 (天神/2002.11.9)   No.48 (天神/2002.11.9)
 

 
Gallery 12月
 防波堤に乗って。海の突端まで歩いて行くのは楽しかった。小樽に遊びに来たら、ぜひ行きましょうね。12月。冬の海も、なかなか良いでしょう。孤独だけど、さばさばする。それがいちばん!
 
     
No.49(船浜町/2002.12.14)    No.50(南防波堤/2002.12.14)    No.51(南防波堤/2002.12.14)
 
     
No.52(南防波堤/2002.12.14)    No.53(望洋台/2002.12.30)   No.54(東小樽公園/2002.12.30)