朝八時に出社、昼飯と夕飯は編輯局で喰ふ、世の中が馬鹿に急がしい、
天長節には一しよに一つ飲む事、待たるゝ/\、今夜当直一時頃でなければ帰れぬ
今朝初雪、紅葉と雪のダンダラ染は美しい、窓外霙の声あり
二十六日夜十一時
小樽日報社 石川啄木
宮崎大四郎様
※テキスト/石川啄木全集・第7巻(筑摩書房 昭和54年) 入力/新谷保人